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就活生はボーナスなんかより転職を意識したほうがいいよって話

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この記事の所要時間: 79

電車の中で就活生らしきお二人の会話が聞こえてきました。「ボーナスも出ない会社には入りたくない」という言葉も聞こえてきたりでちょっと怖いなと思ったり。

ボーナスが支給されない会社は待遇の悪い会社だと思っているようなんですが、果たして本当にそうなんですかね。個人的には、ボーナスがない会社のほうが従業員にとって有利だと思っている派です。

ということで、そもそもボーナスって何?って話をします。

ボーナスは資金括りの為の遊び

結論から言うと、ボーナスは会社の資金括りの為に「遊ばせてる」お金です。万が一の為の予備のお金と言い換えてもいいでしょう。

例えば会社の売上が減ってしまい資金括りの必要に迫られても、従業員の毎月の給与を引き下げるのは容易ではありません。給与は労働基準法で手厚く保護されているため、会社が倒産するくらいの危機的状況にでもならない限り減給できないからです。

しかし、賞与についてはそのような保護の定めはありません。賞与を減額したり0にすることは会社側の都合だけでどうとでもできるわけです。

従って、会社の立場としては万が一の事態に備えるためにも給与よりボーナスで支給する形にした方が都合が良いのです。

年収が同じならボーナス無しのほうが従業員にメリットがある

A社 B社
月給 30万円 37.5万円
ボーナス 3ヶ月分
(90万円)
なし
(0円)
年収 450万円 450万円

見込み年収が全く同じA社とB社があるとします。しかしA社はボーナス込みで年収450万、B社は給与のみで年収450万です。

残念なことに、今年の業績は前年比を大きく下回ってしまいました。決して会社が倒産するほどではないのですが、このままでは次年度以降の予算に少し不安が残ります。さて、この状況で年収が下がる可能性があるのはA社とB社のどちらでしょうか。

言わずもがな、ボーナスのあるA社ですね。B社は給与しか支給されないので、来年不安かも〜程度では減給などできません。一方、ボーナスであれば「業績の悪化」は減額の大義名分として成立します。

つまりボーナスとは、自分が本来受給するはずの報酬のうち、会社側に減給の余地を与えたものだということです。

これが「ボーナスがない会社のほうが従業員にとって有利」だと間がられる1つ目の理由です。

ボーナスがない会社のほうが残業代は高くなる

A社とB社の待遇をそれぞれ時給換算してみましょう。
どちらも月の出勤日数を20日、労働時間を1日8時間とします。

  • A社:30万÷20日÷8時間=時給1875円
  • B社:37.5万÷20日÷8時間=時給2343円

当然ながらB社のほうが時給は高くなるわけです。
時給が高いということは残業代も高くなるということですね。
残業代は基本時給の25%増しです。

  • A社:基本時給1875円×1.25=残業時給2343円
  • B社:基本時給2343円×1.25=残業時給2929円

ということで残業すればするほど稼げるのは間違いなくボーナスのないB社です。

これが「ボーナスがない会社のほうが従業員にとって有利」と思える2つ目の理由です。

税金や社会保険料はどうなの?

給与+ボーナスの支給であろうと、給与のみの支給であろうと、年収が同じであれば納税額や社会保険料はほぼ同じになります。

年収450万であれば所得税は20%、住民税は10%です。会社員であればそれぞれ毎月の源泉徴収でざっくり差し引かれ、年末調整で最終額が決定されます。

社会保険料のほうはちょっと複雑です。

給与に対しては、毎年4~6月の平均給与を基に標準報酬月額が決定され、等級に見合った保険料が決定します。給与が高ければ高いほど等級は上がり、等級が高ければ高いほど保険料も上がります。従って、毎月の給与の源泉徴収に限って言えば、基本給が高いB社の従業員のほうが保険料は高くなります。

一方で、ボーナスも給与と同様に標準賞与額によって等級が決定され、等級に見合った保険料を納付することになります。当然、ボーナスに対する保険料は、ボーナスを貰ってるA社の従業員のみが支払います。これで大体A社とB社の帳尻が合います。

ボーナスがあろうがなかろうが最終的な納税額はどちらもさほど変わりません。もちろん多少の差はあると思いますが誤差の範囲です。

就活生はボーナスがなくて基本給の高い会社を積極的に探すべき

ということで、就活生はボーナスの手厚い会社を探すよりも、ボーナスがなくて基本給の高い会社を探した方がむしろ好待遇に近付けるかもしれません。とは言え、ボーナスがない会社にももちろんデメリットはあるので理解はしておくべきです。

ボーナスがない会社のデメリットは万一の資金括り

ボーナスがない会社なら従業員は安定して給与を受給できます。

しかし、これは裏を返すと、会社側が資金括りで使える「遊び」の予算が少なくなることを意味しています。つまり、ボーナスのない会社はボーナスのある会社より万が一の資金括りに難航しやすく、倒産リスクが高くなると言えます。

30代以上の方であれば、2008年のリーマンショックに端を発した市場の冷え込みは記憶に新しいかと思います。多くの会社がお金を使わなくなったことで、多くの会社の収益が悪化し、体力のない会社からどんどん潰れていきました。

一見、事業が軌道に乗ってそうな会社でも、売上減少&高額な人件費のコンボが決まれば結構簡単にショートします。

倒産は誰にとってのリスク?

勘違いして欲しくないのですが、倒産はあくまでも株主にとってのリスクであり、従業員にとってのリスクではありません。会社が潰れたら株主の持つ株券は全て無価値になりますが、従業員はただ転職すればいいだけなんです。

もし転職が困難だと思うのであれば、それこそがあなた自身が抱える最大のリスクです。

最低限、転職できるくらいの人材を目指すべき

「給料をもらう」「ボーナスをもらう」ってよく言いますけど、もらってると思ってるうちはハッキリ言って弱いですよ。従業員である以上、あなたの給料はあなたが稼ぐべきだし、会社を存続させるために必要なコストもあなたが稼ぐべきです。他の誰かのおこぼれをもらおうとするんじゃなくて、自分自身で稼ぐんです。

何も自分で商品を作って売れって話ではありませんよ。もちろんそれでもいいですけど、事業の無駄を省いてコストカットしたり、最新の技術を導入して運用効率を上げたり、どの会社でも通用するような「利益を生む自分の得意分野」を持つべきだという話です。

潰れる会社とは、利益を生むことができない人ばかりが集まった会社のことです。

転職できない人とは、利益を生むことができない人のことです。

仮に会社が潰れたとしても、利益を生める人材にとって転職は決して難しいことではありません。どんな会社でも稼げる人材は欲しいに決まってるんですから。

社内価値を高める以上に市場価値を高めることが好待遇への近道です。

自分で稼ぐ術を持つとボーナスが馬鹿らしいと思えてくる

はじめにも書きましたが、ボーナスとは会社の資金括りのための資金です。利益を生めない人が増えてくると業績が悪化し、その負債を補填するために従業員一同のボーナスが使われます。

自分が率先して利益に貢献しても、周りを負債で囲まれてしまえば自分のボーナスも減額されてしまいます。馬鹿らしいと思いませんか。結局ボーナスって、不利益を生む市場価値の低い人たちを守るためのシステムに過ぎないんですよね。

だから優秀な人間はより良い環境を求めてとっとと独立なり転職なりするし、そうでない人たちはいつまでも同じ会社に残り続けて守られたがるわけです。

万が一の転職括りができない後者の人たちはほんと弱いですよ。

まとめ

以上、ボーナスってそんなに重要かな?という話でした。

本当の意味でボーナスとか待遇にこだわりたいなら、まずは自分の市場価値を高めましょう。

市場価値さえ高めれば環境なんて後からいくらでも変えられますよ。

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はぐれん@フリーランサー

10代〜20代前半くらいまではガンガンいこうぜ。20代半ばで鼻っ柱を砕かれて一度はめいれいさせろの支配下に置かれかけたものの、いや逃げりゃいいんじゃんって気付いてからはまた違う世界が見えて来た。30代半ばに差し掛かった今、いろいろやろうぜ。